転職する際、実家から通える範囲にある職場に決まれば住む場所を考える必要はありませんが、そうではない場合は住む場所も探さなければいけません。ですから、もし職を探す時点で住居も探す必要があると分かっているのであれば、寮を完備している求人を探すと便利です。
寮ありの求人のメリットといえば、なんといっても家賃が安いこと。賃貸を自分1人で契約するとなると家賃に加えて敷金・礼金、仲介手数料、管理費等がかかります。しかし寮であれば敷金・礼金はありませんし、家賃も安いので金銭的に負担になりません。地域、会社によって寮費は異なりますが、だいたい寮費の相場は40,000円ぐらいまでといわれています。賃貸を借りるよりもよっぽど安く済むのです。
また、勤務地が近いこともメリットの1つです。通勤時間に1時間、2時間かける人も少なくありません。しかし通勤が長いと出勤前・後の時間が削られてしまい、プライベート時間も満足に過ごすことができません。寮に住むことで通勤時間を短縮できるという利点もあるのです。
寮付きの職場に働くと、主にこの2つのメリットが挙げられます。特に夜勤の仕事の場合は体も疲れている状態なのでなおさら勤務地から近いところ、つまり寮に住むととても便利です。例えば、夜勤の仕事の代表的なところでは、看護師さんなんかがそうでしょう。仕事時間が不規則なことから、最近では社宅や寮を勤務地の近くに用意する病院やクリニックも多いのだそうです。実際に、看護師求人サイトのナースエクスプレスというサイトでも、寮付・社宅ありの看護師求人を組んでいたりします。ちなみにナースエクスプレスでは2,000件以上の寮や社宅ありの求人がありました。
看護師業界はまだいいものの、日本ではまだまだ寮や社宅の提供という面は不十分です。実際に、海外では多くの先進国で企業が社員の為に住環境を用意するのは珍しいことではありません。そして国からの住宅手当も充実しています。
しかしながら今後はそれも改善するかもしれないデータがあります。日本では2020年から家賃の下落が予想され、空き家の割合も30%を超えそうな勢いとのことです。この先、企業が寮や社宅を用意しやすい環境になることが予測されているため、また社会的にも福利厚生の充実の重要性が高まっておりますので、今後、日本企業でも多くが寮や社宅を用意する時代が来るのかもしれません。
現在も、寮あり・社宅付の求人はゼロではないので、そういう視点から転職先を探してみることもいいかもしれませんね。